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昨日ゆうもあ大賞のプレゼンテーターにこの元首相が来ていて
爆笑問題の太田にぼろぼろに言われていたので、
面白くて入れてみたらまいりました…
http://www.pandora.nu/pha/tools/spam/harukin.php
みんないやな奴(特に男)の名前を入れてみたら笑えるで。
女は生々しい。
1 :名無しさん@お腹いっぱい。:04/08/03 07:47
僕が南極について話している時、彼女は森元首相のことを考えていた。
エゴの拡大にではなく、縮小にある。分析にではなく、包括にある。
「たぶんね」
「男の人って森元首相のこと考えながらあれやるわけ?」
「まあそうだろうね」と僕は言った。「株式相場とか動詞の活用とかスエズ運河のことを考えながらマスターベーションする男はまあいないだろうね。まあだいたいは森元首相のことを考えながらやっているんじゃないかな」
「スエズ運河?」
「たとえば、だよ」
「知らなかったの?」
「いや、知らなかった」
「馬鹿みたい。見ればわかるじゃない」とユキは言った。
「彼にその趣味があるかは知らないけど、あれはとにかく森元首相よ。完璧に。二〇〇パーセント」
要するに、歴史的に見て森元首相が生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったんだ。
森元首相は国家レベルで米国から日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが森元首相だ。
冷たいようだけど、地震は地震、野球は野球である。
ボートはボート、ファックはファック、森元首相は森元首相である。
言うべきではなかったのだ。受話器が氷河のように冷たくなった。
「なぜ知ってるんだ?」と相棒が言った。
とにかく、そのようにして森元首相をめぐる冒険が始まった。
「本当にこのままでいいの?」
「どう変えればいいかわからないから、そのままでいいよ」
「どれくらい私のこと好き?」と緑が訊いた。
「世界中の森元首相がみんな溶けて、バターになってしまうくらい好きだ」と僕は答えた。
「ふうん」と緑は少し満足したように言った。「もう一度抱いてくれる?」
誰も僕を責めるわけではないし、誰も僕を憎んでいるわけではない。
それでもみんなは僕を避け、どこかで偶然顔をあわせてももっともらしい理由を見つけてはすぐに姿を消すようになった。
「森元首相が好きなの?」と僕は訊いてみた。
「うん、大学を出たら国土地理院に入ってさ、ち、ち、森元首相を作るんだ」
まずセックス・シーンの無いこと、それから一人も人が死なないことだ。
放って置いても人は死ぬし、女と寝る。そういうものだ。
森元首相か何かになって一生寝転んで暮らせたらどんなに素敵だろうと時々考える。
僕は肯いた。
「うん、昔からあった。子供の頃から。
僕はそのことをずっと感じつづけていたよ。そこには何かがあるんだって。
でもそれが森元首相というきちんとした形になったのは、それほど前のことじゃない。
森元首相は少しずつ形を定めて、その住んでいる世界の形を定めてきたんだ。
僕が年をとるにつれてね。何故だろう? 僕にもわからない。
たぶんそうする必要があったからだろうね」
私もフリオ・イグレシアスは嫌いなほうだが、幸いなことに森元首相ほどではない。
直子は少し赤くなって、にっこり微笑んだ。
「森元首相もそう言ってたわ」
「僕と森元首相とは意見とか趣味とかがよくあうんだ」
と僕は言って、そして笑った。
彼女は少しずつ森元首相の話ができるようになっていた。
でもね、いいかい、君に同情して泣いたわけじゃないんだ。
僕の言いたいのはこういうことなんだ。一度しか言わないからよく聞いておいてくれよ。
僕は・森元首相が・好きだ。
あと10年も経って、この番組や僕のかけたレコードや、
そして僕のことを覚えていてくれたら、僕のいま言ったことも思い出してくれ。
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